野菜の気持ち
「直樹! 好き嫌いはだめよ! 残さず食べなさい!」 「いやだよ。 玉ネギとピーマンと人参は、嫌いだもーん。 食べたくないよー!」
直樹は、その夜、ママに叱られても、ピーマンと玉ネギと人参を食べませんでした。
そして、宿題もせず寝てしまいました。
そして、こんな夢をみました・・・・
「直樹ー! 待てー! お前はどうして僕たちを食べてくれないんだ! 食べてくれないなら、僕たちがお前を食べてやるー! 待てー!!」 「助けてー! 助けてー!ごめんなさい! 明日からちゃんと食べるから、許してー!」
「昨日の夢は怖かったなー。 でも、夢で良かった。 夢の中では、ピーマンを食べると約束しちゃったけど、やっぱり食べたくないな~。 ピーマンとの約束、破っちゃおーっと。 さあ、早く顔を洗って、学校へ行かなくちゃ。」 パシャパシャ パシャパシャ
「ワーッ、なんだこの顔は! 顔がピーマンになってる! 大変だー、お母さん助けてー!」
「ピーマンさん、ごめんなさい。 今日から、ピーマンと人参と玉ネギを残さず、絶対食べるからー。 元の顔に戻してー!」
「直樹。 直樹。 起きなさい! 学校遅れるわよ。」
直樹が目を覚ますと、お母さんの顔がありました。
「あー夢だったのかあ。」
「直樹。 寝言で叫んでいたわよ。 汗びっしょりだし。 怖い夢を見たんだねー。」
「うん。 今日から、僕、野菜をちゃんと食べるよ、お母さん。」
「そう! 直樹、頑張ってね。」
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